為替市場の裁定取引とは?

株価指数CFD、株式CFDの保有ポジションを1日を持ち越した際に発生するファンディングコスト(資金調達コスト)を指標金利の±2%から±2.5%に引き上げさするそうです。FXとは違い、CFDでは手数料がかかります。株価指数先物CFD、債券先物CFD、商品先物CFDについてはファンディングコストがかからないため、変更ありません。商品直物のファンディングコストは今までと変更ありません。またFXのスワップポイントは今までと同様にインターバンク市場を参考にしながら毎日変動します。

為替市場の裁定取引とは?

裁定という言葉をご存知でしょうか。英語で言うとarbitrage(アービトラージ)、市場内・市場間の価格のゆがみを見つけ出して無リスクで鞘を抜くという非常にマニアックなテクニックです。また市場間の価格のゆがみが自然に修正されて、損も得もできない水準に収斂することを「裁定が働く」といいます。

 

たとえば為替の先物レートにおける「金利裁定」というものがあります。外貨の金利のほうが高い場合、先物レートはスポットよりディスカウント(先安)になります。たとえば豪ドル円の場合、スポットが83円とすると、1か月後の先物レートは30銭くらいディスカウントし、82.70円くらいになります(もちろん金利差によって変動します)。これはどうしてかというと、以下のように説明することができます。

 

もしも金利差があるのに先物のディスカウントがない(スポットと同じ)とすれば、スポット83.00円で豪ドルを買い、同時に1か月後の先物83.00円で売ることにより、1か月間無リスクで日豪の金利差を稼ぐことができてしまいます。

 

これを損も得もない取引にするためには、1か月後の先物レートが金利差による収益と等しくなるだけ安くならなければなりません。豪ドルをスポット83.00円で買い、1か月豪ドルで運用して82.70円で円に戻せば、円のまま持っていた場合と比べて損も得もなくなります。逆に言えば、この場合ディスカウントが30銭より多くても少なくても裁定の機会になるわけです。

 

また地理的に離れた二つの市場で同じ商品の価格にかい離が生じ、無リスクで鞘が抜けることを「場所的裁定」といいます。たとえばドル円が東京市場で83.00円のときにシンガポール市場で82.90円というオファーがあれば、シンガポールでドルを買い、同時に東京でドルを売ることにより、無リスクで10銭儲かります。為替市場は流動性が高く、価格情報の伝達速度も早いため、これほど極端な市場間のゆがみが発生することはまずありませんが、複数の業者が提示するレートを見比べながら、1銭でも鞘を抜こうと血眼になっている裁定専門のプレーヤーも少なくありません。

 

逆に、流動性や市場効率が低く、参加者間の情報伝達速度が遅い市場では、裁定のチャンスが大きくなります。たとえば新興国通貨・マイナー通貨の場合、現地と海外の間には情報の隔たりがあり、全く異なるレートが提示されていることも少なくありません。

 

また主要通貨であっても、ごくまれにオーダーの入れ間違いやキャンセルし忘れなどが裁定取引の餌食となってしまうケースがあります。近頃ではコンピュータでこうした裁定の機会を四六時中監視し、価格のゆがみがあれば電光石火の素早さでかっさらっていくようなアルゴリズムもあるそうです。相場が時折不可解なブレを示すことがありますが、このような裁定取引が背景にあることが多いようです。

 

なお豪ドルとNZドルなど、値動きが似通った二つの通貨ペアの収斂を狙ったポジションをとる、いわゆる「ペアトレード」と呼ばれる手法を、裁定取引と混同される方がいますが、これは株で言えば「ホンダ買い・トヨタ売り」のようなロング・ショート戦略であり、単純に豪ドル対NZドルのポジションをとるのと同じことになります。裁定取引とは異なり、為替変動リスクをとる手法ですからご注意ください。

 

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バランスシートで見る為替の動向

リーマンショックを契機に多分、日本銀行を除く世界中のほとんど中央銀行が、流動性の供給やデフレ対策のためそのバランスシートを拡大させました。

 

日本銀行、Federal Reserve Bank, Eurosystem (European Central BankとEurozone central banksの連結)、Bank of England, Reserve Bank ofAustraliaとバランス・シートの推移です。

 

日本銀行
http://mpse.jp/tkymail/c.p?32c6n291JTD

 

Federal Reserve Bank
http://mpse.jp/tkymail/c.p?52c6n291JTD

 

Eurosystem
http://mpse.jp/tkymail/c.p?72c6n291JTD

 

Bank of England
http://mpse.jp/tkymail/c.p?92c6n291JTD

 

Reserve Bank of Australia
http://mpse.jp/tkymail/c.p?b2c6n291JTD

 

これでは比べにくいので、2007年末を100としてグラフを書き直してみましょう。
http://mpse.jp/tkymail/c.p?d2c6n291JTD

 

さらに、対円での為替の動きです。
http://mpse.jp/tkymail/c.p?f2c6n291JTD

 

これも2007年末を100として書き直してみましょう
http://mpse.jp/tkymail/c.p?h2c6n291JTD

 

リーマンショックから2008年1末までは、バランスシートを拡大させたGBPとAUDの下落が大きく、USDはレパトリの動きに下支えされて、意外に値持ちが良かったようです。

 

また2008年末から引き締めに入りバランス・シートも縮小させ始めたAUDは2009年初から、高値を目指す展開となり、現時点ではJPYに次ぐパフォーマーとなっています。この傾向が続けば今後も高値を目指すのではないかと思われます。

 

逆にここのところ、インフレ懸念からやや引き締め気味に転じたBOEの影響でGBPがリバウンドしています。EURが周辺国債務問題の影響で、実力以上に大きく売られているのでしょう。

 

不気味なのはUSDで、直近でもバランス・シートは拡大気味で推移していますし、基軸通貨ということもあるのか拡大させたほどUSD安になっていません。日銀が安閑としていると、さらなるUSD安の可能性もあり得るかも知れませんね。

FX業者が提供するテクニカルチャートには注目の機能があります。たとえば「テクニカルアラート」機能です。これはチャート上のあるポイントにプライスが到達した時点でお知らせを通知してくれる機能です。たとえば、移動平均線を使って実践してみました。「移動平均線」ってご存知ですか? 私が約20年前に証券会社に入社した時に習ったテクニカル指標の中で唯一一回聞いただけで意味がわかった指標です。普通のグラフは幾つかのプロットを線で結ぶのに対し、移動平均線では、値動きの流れをつかむためにグラフの線が滑らかになります。過去幾つかのプロットの平均値を使うので凸凹が滑らかになるのです。幾つのプロットを平均するかによって、滑らかさが違ってきます。為替のテクニカル分析がお好きなFX投資家は使ってみましょう。